ファイヤーマン 〜円谷プロの通過点〜

mongkang2005-12-14

 

今から1万5000年前、小惑星ステロイドBの地球衝突で海底深く没した大陸。それがアバン大陸である。
しかし優れた科学力のアバン人はこの事態をいち早く察知し地底に移動。マグマをエネルギーとした平和な世界を作り上げた。
そして今、地底のアバン人は地球に危機が迫っていることを察知。アバン大陸の長老は地底で最も勇気のある若者・ミサキーを地上に派遣した。
ミサキー(岬大介)はファイヤーマンとなって地球を脅かす者と戦うのだ

 
1973年1月7日〜1973年7月31日放送。全30話。
ファイヤーマン…といっても消防士でないのは火を見るより明らかな訳で。
 
円谷プロ創立10周年記念番組として盛大に制作された本作、ですが放送時間帯の移動があったりで1クール+4話であっけなく打ち切りという、かなり寂しい結果となりました。
まぁ、あのお化け番組「サザエさん」が真裏番組という巨大な不運もあったので、これが円谷プロダクションの実力でないのはご理解戴きたいところ。
 
原点回帰が目標だっただけあって初期ウルトラマンを意識していた点が多く、変身は3分限定、光線による必殺技(ファイヤーフラッシュ)、恐竜系の怪獣、一旦敵に敗北しパワーアップし新必殺技をひっさげて復活、とまあ 古き良き特撮の雰囲気を醸し出しておりました。
 
ただ、2年後に開かれる海洋博に合わせて海底・地底にスポットを当て、地球科学特捜隊(SAF)のメンバーは全員が科学者という設定が地味さに拍車を掛けてしまった感は否めません。
 
主役の岬大介を演じていた誠直也さんはご存知「秘密戦隊ゴレンジャー」のアカレンジャー役。他にも睦五郎さん・岸田森さんら、キャストも豪華だっただけに少々残念。
 
そしてOP主題歌はおなじみ子門真人
 
♪ちきゅーがちきゅーが大ピンチ〜
 ちきゅーをちきゅーを守るのだ〜
 
と、いつもの子門節に合ったシンプルな歌詞で名曲です。
 
 
最終回では、破壊不能な 敵の最終兵器・物体Xを宇宙の果てへと運び、大爆発と共に消滅という壮絶な最期を迎えます。
特撮・アニメでは定番ですが泣かせるストーリーですな。
後のアクマイザー3やオタスケマン超人機メタルダー等、これを意識したと思しき最終回は枚挙に暇がありません。
 
え、鉄腕アトム…? 何それ?