『超投神グライシンガー』 番外編「フルタ司令後任座談会」
オーナー:さて諸君。フルタ司令の退任が正式に決まった訳だが*1…次期司令や来年の展望について如何無く語ってくれたまえ。
ヤエガシ太尉:…おいタカツ、今のオーナーの名前なんだっけ? マツゾノさんは覚えてるんだけどなあ…
タカツ:いや僕知りませんよ。おいカズヒサ、オーナーってなんて名前だっけ?
イシイ:(まかせとけ) オーナー、質問があります。
オーナー:うむ。忌憚無き意見を聞かせてくれ。
イシイ:オーナーの名前はなんですか?
オーナー:誰かアイツをつまみ出せ。*2
オガワ牧場司令:マスコミによると、クリヤマ・アラキの両氏が有力とか。ただクリヤマ氏は現役時代の実績と指導経験に乏しく、アラキ氏は現在所沢キャッツのコーチをしております。
ミヤモト:クリヤマ氏は、実は読売ラビット軍のスパイだという説も出てますね。
アオキ:あー、あの解説*3を聞いててそんな気はしてた。
一同頷く。
オーナー:アラキ氏の評判はどうだね?
アキミツ少将:評判は上々です。何よりコーシエンのアイドルとして華があります。 オオヌマを始めオノデラ・ヤマギシ・ホシノらを育てた手腕を発揮し、キダ・ハナダ・タカイ・マツイらを鍛え上げ「チーム俺達」に劣らぬ投手王国を作ると思われます。
ヤエガシ:…ひょっとしてそれはギャグで言っているのかね?
アキミツ:いえ、至って真面目ですがなにか?
ヤエガシ:だめだこいつ…早くなんとかしないと…
オーナー:他の候補についてはどうだね?
タカツ:イケヤマさん・ヒロサワさんはどうでしょうか。
オガワ:あいつらはジングー軍と話が合わずに出て行って、イケヤマはノムラ、ヒロサワはドンデン、それぞれの下で修行中だから無理だろう。
ミヤモト:オオヤさんは人望も実績もありますよ。
ヤエガシ:オオヤはジングーを憎んでいる*4。味方にするのは難しい。
イシイ:タカノさんなんかどう?オオスギさんとか。*5
一同:おまえは黙ってろ。
オーナー:ジングー軍を退役した者で一番「有名」なのは誰かね?
オガワ:(ナガシマカズシゲ…いやその名前だけは出せない…)い、いえ私からはなんとも言えません。
アキミツ:前司令のワカマツ氏はどうでしょうか。
ヤエガシ:フルタ司令はワカマツ氏を結果的に追い出す形で司令の座に就いています。
ワカマツ氏がジングー軍の呼び掛けに応えるとは思えませんが…
イシイ:ワカマツって、アサショーリューと一緒にモンゴル行ってすぐ帰ってきた人?
アオキ:それ(元)若松親方。
タカツ:でもワカマツさん、こないだジングー軍のサイン会にヤスダさんと一緒に出席してたよ。コレそん時貰ったサイン。
一同:(ああ、彼は人がいいから断れなかったんだろうなあ…)
アキミツ:元司令のセキネ氏はどうかな。育成には定評があるぞ。
ヤエガシ:セキネ氏は既に80歳。指揮を執れるとは思えませんが…
ミヤモト:マニエル氏が海の向こうの国で実績を挙げているという話を耳にします。
オガワ:マニエル氏はフィリー軍の司令だ。こんな小国の司令に満足する器ではない。
アオキ:牧場のトモヒト*6コーチの格上げは?
オガワ:いや、あいつなら「全員でスライダーを投げて、一番曲がった者をエースに任命する」とか言い出しかねん。
ミヤモト:ああ、オバナさんがラビット軍に寝返らなければなあ…
タカツ:ホーナーとか呼んで来れねえかなあ〜
アキミツ:いっそSHINJOを現役復帰させて司令兼務とか。
ヤエガシ:…おまえはフルタ司令と一緒に退任だな。
オーナー:意見も纏まらない様だし、ここはひとつ見た目の一番良い者に任せて知名度を上げる事にしよう。
ヤエガシ:見た目…やはりコーシエンのアイドルであったアラキ氏か…
イシイ:じゃあイソッチ*7で決まりだね。
一同:その発想は無かった。
こうしてジングー史上、いや地球創始以来初の女性司令サヤカ=イソヤマが誕生したのであった。
グライシンガー:(メモを取っていた手を休め)ダメダコリャ。