２１人の浮かれる男

光市母子殺害事件　弁護側「死姦は蘇生行為」と主張
　
光市母子殺害事件（ひかりしぼしさつがいじけん）
は、1999年4月14日に山口県光市で、女性（当時23歳）とその娘（生後11カ月）が、当時18歳の少年に殺害された事件である。
凄惨かつ残忍な事件であるとともに、加害者が少年法51条1項の規定により死刑とならない18歳を過ぎて間もない時期に犯行を犯したため、裁判の経過が注目を集めている。
　
1999年4月14日の午後2時半頃、当時18歳の少年が山口県光市の社宅アパートに強姦目的で押し入った。
排水検査を装って居間に侵入した少年は、女性を引き倒し馬乗りになって暴行を加えようとしたが、女性の激しい抵抗を受けたため、女性を殺害した上で強姦の目的を遂げようと決意。頸部を圧迫して窒息死させた。
その後、少年は女性を屍姦し、傍らで泣きやまない娘を床にたたきつけるなどした上、首にひもを巻きつけて窒息死させた。
そして女性の遺体を押入れに、娘の遺体を天袋にそれぞれ放置し、居間にあった財布を盗んで逃走した。
少年は盗んだ金品を使ってゲームセンターで遊んだり友達の家に寄るなどしていたが、事件から4日後の4月18日に逮捕された。
　
　
弁護団の主張（差し戻し審第１回公判より）
　
・水道屋の格好をしたのはコスプレ趣味(だから決して計画的な犯行ではない)
・姿を消した母親の寂しさを紛らわす為、抱きついたら偶発的に起こった事件
・ママゴトのつもりで遊んでた(床に叩きつけまくるママゴト遊びらしい)
・泣き止ませようと思って首にリボンをちょうちょ結びにしてあげたら死んじゃった （だから、傷害致死です）
・女性に抵抗されたから首を押さえたらなんか死んじゃった （だから、傷害致死です）
・女性を生き返らせる為に死姦した （被害者の救命措置を取りました、情状しろ）
・精神の発達が遅れている　12歳児程度　（少年法にもあるとおり、18歳未満の死刑は出来ない）
　
以下は報道ステーションより
・「死姦は救命行為と主張」
・性行為は被害者の生命を救うための魔術的な儀式であり被告は精子が人間を復活させると信じていた
　
　
「人を殺してはいけません」以来久々のネタ。しかしもうここまでで吐き気すらもよおしてきている訳だが。
この事件の弁護団は２１人。延べ人数ではなく今回２１人の弁護士が出席している。
尤も最高裁での口頭弁論では全員が欠席しているが。これは故意の遅延行為によるもの。
弁護団の主張を見る限りどうみても正気の沙汰ではない。
情状酌量のしようがないので笑いに走ったとしか思えない。
　
ふと思い出したのが筒井康隆のスラップスティック小説「１２人の浮かれる男」。
簡潔に説明すると、無罪の被告を１２人の陪審員の男が適当な理由をでっちあげて有罪にしてしまうというストーリー。
　
陪審員１「高校の時は100メートルを１３秒で走った」
陪審員２「では1キロを２分少しで走れる計算になる」
陪審員３「５分もあれば、１キロ離れた自宅まで２分で行って１分で父親を絞殺し、残り２分で１キロ離れた飲み屋に戻って来る事が可能だ」
陪審員全員「１キロ２分！！、１キロ２分！！」
　
万事がこんな調子の破天荒な内容。
それにしても事実は小説より奇なり とはよく言ったものだ。
　
　
思わず某巨大掲示板を想像した。
弁護士Ａ「子供とおままごと遊びして、つい人形みたいに床に叩きつけちゃったってのはどうよ？」
弁護士Ｂ「うはｗｗｗ18歳の少年と11ヶ月おにゃのこのママゴトktkr」
弁護士Ｃ「そんで泣いてる子供がかわいそうだから首にリボンをちょうちょ結びにしてあげたら死んじゃいまつたってかｗ」
弁護士Ｄ「つか、被告が『死んでも死姦して精子注入すれば生き返る』って信じてた事にしちまえばよくね？」
弁護士全員「お前頭いいな」
　
本当に弁護士団の間でこんな会話がされていたとしても全く違和感がない。
　
　
さて、この２１人の浮かれる弁護団、所謂『死刑反対派』の方々で構成されている訳だが…
この弁護内容を聞いて「情状酌量の余地がある。やはりどんな人でも死刑は良くないな」と思う人が居るのだろうか。
寧ろ「やはりバカは死ななきゃ治らないな。弁護団含めて」と考えてしまう人が圧倒的に多い気がするのは私だけだろうか。
　
２１人もエリート様が集まってこの体たらく。
死刑廃止支持の世論を高める為のプロパガンダだったにしてももう少しマシな方法が有るだろうに。
こんな、被害者をして「怒りを通り越して失笑しました」と言わしめる様な弁護陳述では司法の正当性自体を崩しかねない。
凶悪殺人犯を弁護する事に対して異を唱えている訳ではなく、形勢不利になったからといって自らの尊厳をも投げ捨てる様な真似だけはしてほしくないのだ。
どんな加害者であれ弁護する者は必要であり、その職務をまっとうしてきたからこそ現在の地位と名誉が有る筈。
　
で、これだけ頭のおよろしい方々がお集まりになって述べる陳述なのだから、私の様な無知蒙昧な者には判らない何か他の意図があるのではないかと考えてみたのだが、
「面倒だからもう死刑でいいよ」以外の理由に一向に行き当たりません。誰か教えて下さい。
　
被害者の過剰なメディアでの発言*1や加害者の父親の空気の読めない発言や全く反省の色の見えない被告人の手紙等も絡んでもうカオスな状態だが、とりあえず差し戻しが行われたという事は死刑の可能性がかなり高まったと言えよう。
　
　
1920年代のソ連で、スターリンを呪詛したと認めた政治結社が摘発された。
当時のソ連秘密警察の拷問はとても厳しいものであった。
逮捕されたメンバーは次々に当局の好む様な自白をした。
ソ連の領土を爆破する為に人口火山を作る計画をもちかけたという者も現れた。
12歳から14歳の子供160人がナチスドイツのスパイだと自白した。
10歳の子供は、３年前に政府に対する反逆の陰謀を企てた事を自白した。
　
死刑反対派の方々とは180度相対する立場の者が行ってきた行為が一種ダブって見えるのは悲しく、恐ろしく、滑稽ですらある。
歴史に恥を書き残すのを心苦しいとは思えないほど厚顔無恥な者はどこにでも居るものの様だ。
　

*1:今回の記者会見では努めて冷静に振舞っていた