超投神グライシンガーG  第1話「黒い超投神」

 
*1
 
グライシンガーはもう居ない。
上級大将ラミレスは寝返った。
イシイも、フジイも、タカツも、フルタ司令すらもが去った。
 
度重なる激戦を終え、フィールド改修を終えたばかりのジングーに再び災いが訪れようとしていた。
 
ラミレスを強奪したラビット軍が侵略を開始したのだ。
 
絶望的劣勢の中、新司令・タカダは落ち着き払っていた。
改修に合わせた軍備編成に勝算を見出そうとしていたのである。
 
戦闘開始直前、ジングー軍にどよめきが起こった。

 
 
グライシンガー…? なのか!?
 
 
禍々しいまでに黒いボディ。だがその投擲姿は紛れも無く超投神のそれであった。
 
しかしフクカーだけは動じなかった。
 
…グライシンガーの性能が全てではない…
 
いつぞやのボウヤはパイロットとしてすっかり一人前へと成長を遂げていたのである。
 
 
ジングー期待のホープ・ムラナカは早々と被弾するが、なんとか後続を断ち反撃を待つ。
 
タカダ司令の勝算は機動力にあった。
左翼を守るラミレスは、卓越した攻撃力を誇る反面 防御が脆く機動性も極めて低い。その事はジングー軍ならば誰でも知っていた。
 
ガイエル将軍が短距離砲で牽制すると、すかさずミヤモトは左翼へと攻撃を放つ。
緩慢な守備を突かれラビット軍は次第に崩れていく。
 
 
フクカーの読みは当たっていた。
ラビット軍パイロット・シンノスケはグライシンガーの性能を過信していた。
まるで以前のフクカーの様に…

 
 
リグスはグライシンガーの必殺技・バルカンチェンジ*2に翻弄され続けていた。
 
シンノスケは初めて操る高スペック兵器に高揚を隠せない。
 
…バルカンチェンジは充分通用するな! ストレートはどうだ!
 
一度故意に外す。
そして少し内よりの甘いコースに続けてストレート…
明らかなミス。そして致命的なミスでもあった。
 
リグスは待ってましたとばかりに弾き返す。
この一撃でたちまちの内に形勢は逆転、その後も機動力とガイエル将軍の効果的な攻撃で抑えつける。

ジングー軍の圧勝であった。
 
 
だが、ジングー軍にも負傷者が続出していた。
復活を期待されたイガラシが既に離脱。
ベアー軍から移籍してきたケイゾーが右足首を捻挫。
 
明日からはラビット軍も本腰を据えてくるだろう。
グライシンガーの性能も把握し、戦術を変えてくるかも知れない。
 
そして、黒幕・ナベツネーは更に軍を強大にするべく策を弄していた。
 
火力が足りぬ…主砲を補強せよ!舶来の大砲を!
 
 
ジングーに平和が訪れるのはいつの日になるのだろうか…
再戦の時は迫る。
 
  
〜 つ づ く 〜
 
 
…ネタがあれば。
 
 
巨人
3 0 0 0 0 0 0 0 0   3
ヤクルト
0 1 0 1 1 0 3 0 X   6
 
勝利投手 押本(1勝)
セーブ  林昌勇(1S)
敗戦投手 グライシンガー(1敗)
 

*1:PS版『ゲッターロボ大決戦!』第14話・「黒いゲッター」より。ブラックゲッター。

*2:別名スプリット・フィンガード・チェンジ。速球に近いスピードで縦に落ちる変化球。