生存報告

 
棚卸し直前に加え店内大改装を控えるという無茶なスケジュールでパート2名が入院する中、なんとか生き残っております。
 
そんな訳で、店舗視察と称して日頃顔を合わせる事の少ないおエライさんの来店が増えました。聞きたくもない昔話を沢山お土産に。
先日来られた方も、ご多分に漏れず無駄話の長い方でした。
 
「理想ってぇのはだなあ、すぐ近くにある時は有難味に気付かないもんだが、過ぎ去ったり遠く離れたりした時に初めてその価値に気付くもんだ…」
 
猫の手も借りたい状態にありながら一向に話の終わる気配がないので、
 
「なるほど、ブルマみたいなもんっすね」
 
と返したら呆れた様で、ようやく開放してくれました。
 
 
ようやっと本来の仕事に戻れる、と安堵したところでウチの店に似つかわしくない綺麗なおねえさんの姿が見えました。
ブラウンのシックなコートに赤いリュックが印象的、清楚な顔立ちにスラッとした体躯で色白の美人です。
 
これは私のささくれ立った心を癒しに来てくれた女神に違いない。と思っていたところ、くるっと回って彼女はこちらに背中を向けました。
 
 
赤いのはリュックではなく、ランドセルでした。
 
 
もうだめかもしれません。人として。