煩悩と恩讐の彼方に
一昨日7冊もコミック買ったのに、今日また3冊も買ってしまいました。書店員にしてマンガスキーの文観です。
先日の戦利品の中から一冊ピックアップ。
「暴れん坊本屋さん」新書館 久世番子・著
書店員兼漫画家の作者が本屋の実態を赤裸々に綴った全篇ギャグタッチの作品です。
同胞書店員は必読。全米が泣く事うけあい。
そしてこれを読んで思い出した一件。
先日レジで並んでいたところ、それはもう 小雪似のきれいなおねえさんが…とてもここでは記せない様なハードなBL*1を数冊お買い上げでした。
それはもう爽やかに、柑橘系のフレグランスなぞ漂わせながら。しかもカード払いで名前のサインまで。
おそらく彼女の心中では
「まさかこの本の中身があんなにエロエロで、これなんか褌兄貴の鬼畜攻め特集だなんて知る訳がないわ…ふふ♪」
大変申し訳ございません。通りすがりの客ですが全て存じあげております。
恥ずかしい本をお買い上げの皆様、1年以上勤めている書店員なら8割方は本の内容を知っていると思って下さい。
表紙がソフトだからといって、ニャン2倶楽部を回避して快楽天に変えたって、裏返しにしてレジに出したってオレンジページとメンズノンノの間に挟んで出したって書店員は全部全てスリットお見通しだ!
…なのですよエロい人諸君。
では購買側が防御する術は如何に?
隠す事は不可能。 逆に羞恥プレイに持ち込む事です。
レジに出す際は異性店員を狙い4・5冊を表紙上向きで扇形に広げ、且つ全て別ジャンルの猥褻本を選び どれが本命か判らない様に工作するのです。
(ええっ!? 人妻モノに投稿写真、ロリータ、SM、洋ピンに野外露出?この人の性癖って一体…)
「木を隠すなら森の中」ですよ。
店員も貴方の漢(女性の場合 腐女子)っぷりにかえって萎縮し気恥ずかしくなってしまう事でしょう。 You Win !
しかし上級書店員には返し技が有ります。
バーコードが反応しない振りをして何度も表裏を確認。
スリップ*2確認の為に中ページをパラパラめくってさらに確認。
やがて仕方が無いなぁといった風に溜息しつつ大声で他の店員を呼びます。
「すみませーん。×××(とっても恥ずかしい書名)のバーコードが読めないんですけどー!」
今日もどこかで購買者と書店員の飽くなき戦いは続いているのです。